藤川豆腐店直営の十笑で嬉野温泉湯どうふに舌鼓! 豆腐メニューを食べ尽くしてみた

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旅館大村屋の朝食で提供されている温泉湯どうふ。使われている湯どうふ用の豆腐は、藤川豆腐店のものです。そんな藤川豆腐店さんのそばに、藤川豆腐店直営「お食事処 十笑(とうふ)」というお店があります。

大村屋・北川
嬉野では珍しい朝食が食べられる飲食店です。お豆腐屋さんならではの、おいしい温泉湯どうふや、豆乳パフェなどのメニューも魅力ですよ!

そもそも、豆腐屋さん直営の飲食店と言うだけで、そそられます。行ってみましょう!

藤川豆腐店そばにある「十笑」

旅館大村屋から徒歩12分、塩田川沿いに藤川豆腐店はあります。そんな藤川豆腐店のそばにあるお店が「十笑」です。

温泉湯どうふと聞いて、どのようなイメージがあるでしょうか。観光振興のために、後から生まれた観光客向けのグルメだと思っていませんか。実は、嬉野の地では、昔から地元の方々がとろとろの湯どうふをつくって食べていたのです。

藤川豆腐店 公式サイトより

その背景には、もともと嬉野が大豆の産地で、昔から豆腐づくりが盛んだったことがあります。豆腐づくりが盛んな温泉地で生まれた、とても自然なグルメです。

今回はランチの時間帯にお邪魔しましたので、ランチメニューを中心にご紹介します。

お食事処 十笑のおすすめメニュー①十笑御膳(15食限定)

十笑御膳 1,600円

ランチでおすすめなのは、十笑御膳です。温泉湯どうふはもちろん、湯葉のお刺身や茶碗蒸し、豆乳もちなどもセットになった、豪華な御膳です。

温泉湯どうふは、ある程度とろけた状態で提供されています。固形燃料に日がついているので、提供されたら、早めに野菜を加えて、一緒に煮ましょう。

編集長・大塚
藤川豆腐店の温泉湯どうふの特徴は、どんなところですか?
店主・藤川侑介さん
温泉湯どうふでとろとろなんですけど、とろけすぎず、しっかり豆腐らしい弾力も残していることですね。そのバランスが藤川豆腐店の豆腐の特徴だと思います。

たしかに、とろけているけど、ちゃんとプリッとした豆腐の弾力が残っています。この「とろけすぎなさ」が絶妙です。豆腐って、こんなに美味しいんだなぁと感じます。

嬉野温泉湯どうふにも、豆腐店よって、食感には個性があります。もうとにかくとろっとろだったり、ふわふわした食感を重視していたり。食べ比べてみると面白いと思います。

ちなみに、なんと豆腐はおかわり自由。最高で6杯おかわりされた猛者もいるのだとか。心ゆくまで堪能してください。

御膳についていた、湯葉のお刺身はなめらかでありながら、たしかな歯ごたえがあります。豆腐の風味を感じながら、わさび醤油でさっぱりといただきました。

豆乳もちは、本物のおもちと比べて、かなりさっぱりとしています。甘ったるくなく、後味に残るのは、豆腐の香りと黒蜜の香り。豆乳デザートって、上品で美味しいですよね。

お食事処 十笑のおすすめメニュー②美肌豆乳パフェ

美肌豆乳パフェ(嬉野抹茶) 800円

温泉湯どうふを堪能した後に、ぜひ食べていただきたいのが、美肌豆乳パフェ。嬉野抹茶と黒蜜きな粉の2種類があります。今回は嬉野抹茶をチョイスしました。

編集長・大塚
食べた瞬間は、しっかりしたコクと甘みを感じる。その後すぐに濃い豆乳の味と香りがやってきます。そして、サッと消えていく。美味しい……!
店主・藤川侑介さん
ソフトクリームに練り込む豆乳の割合を、何度も何度も試して完成させた、豆乳ソフトクリームを使っています。

まさか豆腐屋さんで、こんなに美味しい本格スイーツがいただけるなんて……。甘さが控えめで、大人向けのスイーツです。そして、しっかりと豆腐の香りがする。まろやかでクリーミーだけど、あっさり。ぜひ食べてみてください。

お食事処 十笑のおすすめメニュー③麻婆豆腐丼

麻婆豆腐丼 980円

メニューを見ると、一つだけ異彩を放つメニューが。それは「麻婆豆腐丼」。めっちゃ気になる……。

編集長・大塚
なんで「麻婆豆腐丼」をメニューに取り入れたんですか?
店主・藤川侑介さん
当店に他県の方を連れてきてくださる、地元の方がいらっしゃるんです。他県の方は温泉湯どうふの御膳を喜んでくださるんですけど、地元の方は……。
編集長・大塚
あんまりこんなこと言うもんじゃないですけど……「いつも家で食べてるしなぁ」と思っちゃうかも。
店主・藤川侑介さん
そういうことがあるなぁと思いまして。地元の方にも愛されるメニューをと思って開発しました。味付けも、何度も研究してつくったオリジナルです。

気になりすぎる。もう十笑御膳と美肌豆乳パフェで満腹でしたが、麻婆豆腐丼も食べてみることにしました。

麻婆豆腐丼にはスープとお漬物もついてきます。

麻婆豆腐の味付けはうま味重視のタイプで辛さは控えめ。大人はもちろん、子どもでも美味しく食べられます。そして、温泉湯どうふのときとはまた違う、豆腐のプリプリした食感。これがまた美味しい。

お手軽なランチの選択肢としても、大いにアリです。もっと地元の方にも、この麻婆豆腐の美味しさを知ってほしいと思いました。

朝食メニューやしゃぶしゃぶ御膳も要チェック

十笑さんでは、8:00~10:00の時間帯で、朝食の提供を行っています。

(朝食)焼き鮭定食 1,500円

他にもトロ鯖定食、卵かけ御飯定食があります。宿泊予約で、朝食なしの素泊まりを選択して、十笑さんへ朝食を食べに行くのもおすすめです。

また、ランチ時間帯では豚しゃぶの定食も人気です。

(ランチ)佐賀県産豚しゃぶ定食 2,300円

さらに隣の藤川豆腐店に行けば、豆腐をお土産に購入することもできます。

藤川豆腐店の美味しい豆腐は、インターネット通販でも購入できます。ぜひチェックしてみてください。

>>藤川豆腐店のネットショップへ

十笑で美味しい豆腐料理を楽しもう

CHECK!
  • とろけすぎない弾力のある温泉湯どうふ
  • コクがあってあっさりした豆乳ソフトクリーム
  • 隠れた名物の麻婆豆腐丼にも注目

店主の藤川さんは、もともと飲食店で修行していた経験もあり、飲食店の開業は夢だったそう。その時、実家の豆腐を使った飲食店をやってみたいと思いたち、開業へ至ったそうです。

嬉野が誇る豆腐の食文化を守るために、意欲的に新たなメニュー開発にも取り組んでいるそうで、今後の展開も楽しみです。

あなたもぜひ、足を運んでみてくださいね。嬉野の豆腐にハマってしまうかも……。

※掲載内容は、取材当時の情報であり、価格、営業時間、メニューなどは変更の可能性があります。現地でご確認ください。

執筆者
大塚 たくま
ライター。嬉野温泉暮らし観光Webガイド編集長。月に一度、嬉野温泉に宿泊した取材活動を2020年から継続中。