わらかどで嬉野温泉湯とうふを満喫! 新名物・わらかどドンの正体

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「わらかど」は嬉野温泉街にある、2019年に創業した食堂です。コロナ禍の影響で、オープン後のわずかな期間しか営業できず、いったん閉店していました。

大村屋・北川
2025年3月に新たな店長で再オープンしました。温泉湯どうふをはじめとする、おいしいメニューがたくさんあるお店です。店長は少年サッカークラブのコーチを務めており、息子もお世話になっています。

再スタートしたばかりだったんですね。おいしい温泉湯どうふ気になる……!さっそく行ってみましょう。

本通りから外れた小道に入ると見える「わらかど」

嬉野温泉の商店街、本通りを「シーボルトのあし湯」のところから、野畠通りに入るところの小道。「cafe moka」などがある通りに入ってすぐのところに「わらかど」はあります。

おみやげショップの「笑蔵」が目印です。きれいなのれんがかかっています。

店内が想像以上におしゃれでびっくりしました。床は木目調で、店内はカフェのようにおしゃれです。

わらかどのおすすめメニュー①うれしの温泉湯とうふ定食

うれしの温泉湯とうふ定食 1,500円

さっそく、うれしの温泉湯とうふ定食を注文してみました。

温泉湯とうふはIHヒーターで提供してもらえるので、豆腐が溶けてゆく様子を見守ることができます。定食の小鉢を食べつつ、グツグツしている様子を見守りましょう。

調理の際、豆腐が溶ける前に野菜を入れないように注意してください。嬉野温泉湯とうふは、温泉水の効果によって、豆腐が溶けます。

先に野菜を入れてしまうと、温泉水の成分が薄くなってしまい、豆腐が溶けにくくなってしまうのです。

豆腐が溶ければ溶けるほど、温泉水は白濁していきます。このタイミングで野菜を投入しましょう。

野菜はなるべく佐賀県産の野菜を使用するようにしているそうです。インバウンドの方が多く、地元の野菜をなるべく体験してほしいという想いが込められています。

野菜に火が通れば食べごろです。

豆腐は、藤川とうふ店の豆腐を使用しています。藤川とうふ店の豆腐の特徴は「溶けても豆腐の食感がしっかりあること」です。

嬉野温泉湯とうふならではの、「トロトロ」になるだけでなく、ぷるんとした弾力も残っています。

なるせみそしょうゆのごま醤油を使っており、甘めの醤油でごまの風味が豊かです。豆腐の濃厚なクリーミーさとよく合います。塩気もあるので、ごはんも進みました。

すべて食べ終わると、「わらかど」で「嬉野温泉湯とうふ」のシメとしておすすめされているのが、抹茶そばです。

これまで温泉湯どうふのシメとして、ぼくはよくごまだれと残り汁を合わせたもので雑炊を食べていました。そば、それも「抹茶そば」というのは斬新です。

ツルッとしたそばの歯ごたえは心地よく、軽やかに喉を通り過ぎた後には、ほのかなお茶の香り。この爽やかさがシメにぴったりです。

わらかどのおすすめメニュー②嬉野温泉わらかどドン

嬉野温泉わらかどドン 1,500円

「嬉野温泉わらかどドン」は、わらかどのオリジナルメニューです。

雲仙ハム、アボカドのわさび醤油漬けにレタスや玉ねぎのサラダが乗り、半熟の温玉がとろり……。佐賀名物のシシリアンライスにも通じるような、創作丼です。

アボカドのわさび醤油漬けは、だし醤油を使用して数時間漬け込んでいます。甘めの仕上がりで、わさびの辛さは強くなく、爽やかに香る程度です。

アボカドのわさび醤油漬けと雲仙ハムとの相性が抜群なので、温玉と一緒に軽く混ぜて、一緒に食べるのがおすすめ。雲仙ハムの風味、アボカドの甘みとわさびの香りを卵が全部包んでくれて、素晴らしいバランス。おいしい!

「前日に食べすぎちゃったなぁ」「朝食でおかわりしすぎたなぁ」みたいな状態でも、するする食べれてしまうような軽さもあるメニューです。ぜひお試しください。

継いだきっかけはサッカー。わらかど店長にインタビュー

編集長・大塚
美味しかったです!ごちそうさまでした。他にもカレーや唐揚げのメニューもあるんですね。
わらかど店長
唐揚げは有田どりを使っていて、下味はしっかりめですけど、鶏の旨味を引き出す味付けです。カレーは数種類のスパイスを使用した手作りです。
2025年8月現在のメニュー
編集長・大塚
2025年3月にコロナ禍以降閉店していたお店を継ぐ形で、再オープンしたとうかがいました。継ぐと決めたきっかけは何だったのでしょうか。
わらかど店長
ぼくは母子家庭で育ち、母の体調が悪い時に料理を作っていて、昔から料理が身近でした。「いつか飲食店をやりたい」という想いがあり、本格的に料理に向き合いたくなり、ぼくがコーチを務めている少年サッカークラブの監督をやっている社長に相談したんです。
編集長・大塚
サッカーのつながりがきっかけなんですね。実際に飲食業と真剣に向き合ってみて、いかがですか。
わらかど店長
まずはレシピを引き継いだ際、「こんなに分量や手順、工程が細かいのか」と驚きました。本格的に「お金をいただく料理」と向き合うと辛いこともありますが、「美味しかった」「また来ます」といった声が励みですね。
編集長・大塚
この美味しさの背景には、努力の積み重ねがあったんですね。これから嬉野において「わらかど」をどんなお店にしたいですか。
わらかど店長
ぼく、負けず嫌いなんですよ。「いずれ行列店になりたい」という想いを持っています。これからもっと腕を磨いて、お客様に喜んでいただけるように頑張ります。
CHECK!
  • トロトロの温泉湯とうふ定食がおいしい
  • 唯一無二の「嬉野温泉わらかどドン」がヘルシー
  • サッカーで培った負けず嫌い根性でさらに腕を磨く熱血店長

藤川とうふの温泉湯とうふ、佐賀県産野菜、そして唯一無二のわらかど丼。

どの料理にも「地元の味を活かそう」という負けず嫌いな店長の情熱が込められていました。再スタートから間もない小さな食堂ですが、嬉野の新しい名物を目指しています。

※掲載内容は、取材当時の情報であり、価格、営業時間、メニューなどは変更の可能性があります。現地でご確認ください。

執筆者
大塚 たくま
ライター。嬉野温泉暮らし観光Webガイド編集長。月に一度、嬉野温泉に宿泊した取材活動を2020年から継続中。